鉄棒種目の中でも、前回り下りは子どもにとって最初の壁になる種目です。
「ウチの子は鉄棒が苦手で、前回り下りができないんです・・・。」
「なんでウチの子は前回り下りができないんだろう?
と、お悩みのお父さんお母さんも多いのではないでしょうか。
そんな方に、今回は鉄棒種目の最初の難関、前回り下りができない原因を克服する方法をご紹介します。
本記事では、前回り下りができない原因を大きく3つに分けてみました。
・鉄棒に慣れていない ・恐怖心がある ・前段階に必要な動作ができていない |
ぜひ参考にしていただき、我が子と一緒に克服をめざしましょう!
前回り下りができない3つの原因とは?
どんな運動種目でも同じなのですが、まずはできない事に対して原因を探るのが重要です。
なぜなら、原因がわかればそれを克服するだけで成功に近づけるからです。
以下ではよくある前回り下りができない原因を3つにまとめました。
確認して、お子さんが回れない原因を探りましょう!
鉄棒に慣れていない
鉄棒を使用した運動遊びの経験が浅いまま前回り下りに取り組んではいませんか?
もし鉄棒経験があまりないようでしたら、まずは鉄棒に慣れる運動遊びを実践していくことをオススメします。
まずは鉄棒から手が滑り落ちないように、握り方から教えてあげるのも大切です。
親指をしっかりかけて握るように教えてあげましょう。
握り方がちゃんとできたら、ぶら下がったまま足でグー・チョキ・パーをしてみたり、
親や友達と一緒にどちらが長くぶら下がれるかを競争してみたり。
鉄棒にとにかく触れる!
特にぶら下がるといった運動遊びは鉄棒に慣れるために非常に効果的です。
また、前回り下りを実践する前に習得しておきたい技でもある足抜き回りから教えてあげるのも良いと思います。
足抜き回りは地面から低い位置で行うため恐怖心も少なく、前回り下りに比べると難易度は低いです。
私の指導経験では、子どもが段階的に習得する種目として
足抜き回り→しりぬき回り→前回り下り→逆上がり
といった順に難易度別に指導していました。
簡単なことから始めるのは体を上手に操作する能力が身に付くので、参考にしていただきたいです。
足抜き回りについては足抜き回りとはどんな運動?練習方法などをご紹介!でご紹介しているので、もしお時間あれば読んでみてください。
恐怖心がある
前回り下りができない子に最も多い原因は「恐怖心」です。
鉄棒の前回り下りという種目は、子どもにとっては大人が思っている以上に怖い種目。
なので、子どもが怖くない状況をつくってあげることが成功の近道になります。
詳しくは前回り下りのコツは!?簡単に恐怖心をなくす方法でご紹介しているので、良かったらあわせて読んでみてください。
前段階に必要な動作ができていない
前回り下りを行う上で必須の動作は以下の3つです。
1.ツバメ 2.布団干し 3.回転感覚 |
上記の動作ができていないと、正直前回り下りの習得は難しいでしょう。
一つずつ解説させていただきます。
1.ツバメ
下の画像のように、ジャンプして鉄棒に上がり、肘を伸ばして身体を支えるツバメの姿勢は習得できていますか?
前回り下りの前段階でツバメの姿勢は必須なので、習得できていないようでしたらまずはツバメの練習からです!
オススメは跳び箱(お山)登り!
・子どもの胸の位置か、それよりやや高いくらいの跳び箱(お山)を用意する ・ジャンプして肘を伸ばして登る |
あとは、鉄棒の前にちょっとした台を置いてあげて、台の上からなら軽いジャンプでも鉄棒に飛び乗れるという環境を作って練習するのも手法の一つです。
2.布団干し
布団干しとは、下の画像のようにツバメから上半身だけ倒した状態のことです。
鉄棒の前回り下りは、子どもにとって慣れないうちは前に倒れるのがとても怖いです。
ツバメから回してあげようとして無理やり押すのは、子どもにとってはただ怖いだけなのでオススメしません。
なので、まずは怖くない状況で布団干しの練習をしましょう。
先ほど載せたリンク、前回り下りのコツは!?簡単に恐怖心をなくす方法に具体的な手法が書かれています。
恐怖心をなくすには布団干しの練習は効果的なので、ぜひ参考にしてみてください。
3.回転感覚
回る感覚は様々な運動種目に必要です。
特に前回り下りの習得を目指すならぜひ身に付けておきたいですね!
鉄棒を使用する必要はないので、でんぐり返しなどで回転感覚を養いましょう。
でんぐり返しの教え方はでんぐり返しの教え方。効果的な段階的指導のコツまとめでご紹介していますので、良かったら参考にしてみてください。
前回り下りを実践!ポイントを押さえて教えよう!
できない原因を探り、それらを克服できたらあとは実践するだけです!
実践動画(私)もあるので、今一度やり方を確認してみましょう。
ここでは前回り下りを実践する際に押さえておきたいポイントをご紹介します。
ツバメの姿勢でしっかり肘を伸ばす
ツバメの時点で肘が曲がったままだと、身体を上手く支えられません。
どうしても肘が曲がってしまうようでしたら、
子どもの後ろから脇に手を入れてあげて、軽く上に持ち上げてあげましょう。
ゆっくりと手を引いて、子どもがしっかり身体を支えられているかどうか確認してみてください。
ゆっくり倒れる
最初はこわいと思うので、ゆっくりと前に倒れるように声掛けしましょう。
布団干しまでできたら、あとは足を前に出して下りるだけです。
膝を曲げて回る
鉄棒種目に慣れていて前回り下りが得意な子は、勢いよくグルン!と回って着地することができます。
しかし、慣れないうちはゆっくり回って感覚に慣れる必要があります。
ゆっくりだと足の重みで前に回れないこともあります。
この時、膝を曲げるように声掛けしましょう。
膝を曲げると、足が自然と前に出て着地することができます。
また、安全面を考えると、膝が伸びたまま着地するのは地面に強く足を打ち付ける可能性があるので少し危険です。
なので、膝を曲げて靴の裏で着地するように教えてあげましょう。
【裏技】自分の手を目標にしておでこをつける
ある程度前回り下りに必要な動きを習得していても、どうしても恐怖心が勝ってしまう子もいます。
そんな時、私が実践した裏技的な手法なのですが、
子どもの顔の前に手を出してあげて、
「この手におでこをつけてごらん」と目標設置をしてあげると、自然と前に倒れるようになる子がたくさんいました。
最初は顔の近くに手を出してあげて、
徐々に目標を遠くにしてあげることで倒れる恐怖心に打ち勝つことができていました。
ぜひ試してみてほしいです。
万が一の場合に備えて手を離さないように声掛けし、補助できるように常に隣で実践しましょう。
前回り下りができないなら家庭用の鉄棒もおすすめ!
どの運動種目にも言えますが、鉄棒は慣れです。
回ることに対する恐怖心や、回転感覚をつかむためには反復練習が重要。
それなら、家庭用の鉄棒があれば上達が早まります。
なぜなら、鉄棒が「家に置いてある遊具の1つ」となり、身近な存在になるからです。
家庭用であれば折りたたみ式のものが多いので、家に置くのにもさほど困らないはず!
興味がありましたら以下の記事からどうぞ。
前回り下りができない原因を克服し、習得を目指そう!
前回り下りができない原因は3つです。
1.鉄棒に慣れていない 2.恐怖心がある 3.前段階に必要な動作ができていない |
鉄棒経験が浅い子なら、まずは鉄棒に触れたり、ぶら下がってみたりして慣れることが必要です。
また、恐怖心が苦手な子に最も多い原因です。
まずはお子さんが怖くない環境を用意してあげて、練習に取り組みましょう。
前回り下りに必要な前段階の動作も、一つずつ丁寧に実践してみてください。
1.ツバメ 2.布団干し 3.回転感覚 |
お父さんお母さんが焦って習得を急ぐと、余計遠回りになってしまうかもしれません。
お子さんのペースに合わせて、ゆっくり取り組みましょう!
本記事を読んで、お子さんの前回り下りの習得には何が必要なのか?
できない原因は判明しましたか?
あとは実践あるのみですね!お子さんの前回り下り習得目指して頑張ってください!
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