幼稚園や保育園で体操の時間が確保されている園では、幼児期のうちに跳び箱を実践する機会もあるでしょう。
小学校に入ると当然体育の授業で跳び箱も行うので、とても良い体験ですよね。
しかし、幼児期の子どもは運動能力にも個人差があり、なかなか上手に飛べない子もいるかと思います。
「周りの子は飛べているのにうちの子はまだ・・・」
と、お悩みになる方も多いのではないでしょうか。
そんな悩みを解決するために、本記事では跳び箱のコツをつかむ方法をご紹介します!
跳び箱はコツさえつかんでしまえば難しい運動ではないので、
「うちの子に跳び箱はまだ難しいかも・・・」
なんて、あきらめるにはまだ早いですよ!
ぜひ最後までご覧ください。
跳び箱の基本「開脚とび」の手順チェック
まずは跳び箱を飛ぶ際の手順を理解しておきましょう。
なぜなら、手順を理解していれば跳び箱を飛ぶ動作の中で、どの部分につまずいているのかがわかりやすくなるからです。
ここでは跳び箱の基本である「開脚とび」の手順について、下記の6項目にしてまとめました。
<開脚とび動作手順> 項目1.助走 項目2.踏み切り 項目3.手をつく 項目4.足を開きお尻を上げる 項目5.肩を前に出して体重移動 項目6.着地 |
これらの手順項目ができると、上手な開脚とびが完成します。
お子様が跳び箱の開脚とびを実践している時を思い出し、動画の開脚とびと照らし合わせて各項目ができているかどうかのチェックをしてみましょう!
項目1 助走
跳び箱を飛ぶために勢いをつける動作である助走の距離は適正でしょうか?
私が幼児に跳び箱の指導をしていた時は、4~6段を大体5~10mくらいの距離で実践していました。
より高い段を飛ぶにはその分助走の距離は重要になるので、跳ぶ段に応じて助走距離を変えましょう。
また、子どもによって得意な助走距離もあるので、助走~踏み切りの動作を見てあげて子どもにとってやりやすい距離で練習することも重要です。
項目2 踏み切り
踏み切りのポイントは2つです。
以下のポイントを見て、お子様はできているか確認してみましょう。
ポイント1 足をしっかり揃えて踏み切る。
踏み切りがバラバラだと、ジャンプに力が伝わりません。
しっかりと足を揃えて踏み切りましょう。
ポイント2 踏み切りの位置は跳び箱から近すぎず遠すぎない位置で踏み切る。
踏み切りの位置は跳び箱から近いとぶつかってしまうおそれがあります。
また、遠すぎても身体が跳び箱から離れてしまい、跳び越すことが難しいです。
この2つのポイントを押さえて上手な踏み切りを身に付けましょう。
項目3 手をつく
跳び箱に手をつく位置は奥になっていますか?
手をつく位置は要注意です。
手前に手をついてしまうと、跳び箱の上に残った手を自分のおしりで踏んでしまい、けがにも繋がります。
また、奥に手をつくことで飛ぶ際に跳び箱を突き放すことができるため、できるだけ跳び箱の奥に手をつくように意識しましょう。
項目4 足を開きおしりを上げる
跳び箱を飛ぶには足を大きく開き、おしりを高く上げる必要があります。
特に、おしりが上がっているかどうかは重要です。
なぜなら、おしりが下がったままだと、前に体重移動した時に跳び箱にぶつかってしまうため飛ぶことができないからです。
お子様の動作をチェックしつつ、「踏み切って手をついたらおしりを上げてごらん!」と声掛けしてあげましょう。
項目5 肩を前に出して体重移動
お子様の肩の位置をチェックしてあげましょう。
せっかくこれまでの動作が完璧だったとしても、最終的には体重移動ができないと開脚とびは完成しませんよね。
手で跳び箱を後ろに突き放しつつ、腕を支店にして肩を前に出すことを意識すると自然に体重移動ができます。
項目6 着地
跳び超すことができたらいよいよ着地で「開脚とび」の完成!
ポイントは、足を開いた状態から、飛んだら前に振り出すことです。
足の振り出しが不十分だと頭が先に落ちる可能性もあるので注意が必要です。
着地は綺麗に足を揃えたい所ですが、慣れないうちは着地点にウレタンマットなどクッション性の高いものがあると安心です。
幼児でもできる跳び箱成功のコツはたったの2つ!
開脚とびの手順を理解したら、あとはコツをつかむだけです!
上記の手順チェックの項目のどれかにつまずいたら、これからご紹介するコツを参考にしていただければかなり成功に近づけるはずなので、ぜひ参考にしてみてください。
実際に私が子どもに指導していた時に意識して身に付いたものなので、それなりに信頼性もあるかと思います。
飛ぶ感覚を身に付けて恐怖心を克服
跳び箱が飛べない一番の原因は、技術や運動能力ではなく意外にも恐怖心によるものが大きいです。
また、跳び箱を飛ぶのがこわいと感じる要因は、高い段差を飛び越えるという成功体験がないという点。
なので、実際に飛べたという感覚を身に付けて、コツをつかむことが重要になります。
具体的な手法としては「カエル乗り」、「その場とび」を行うのが効果的!
カエル乗り
跳び箱3段くらいにカエルのポーズで乗ります。
形としては、助走がない状態で以下の動作を行います。
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このカエル乗りは跳び箱を飛ぶ形を覚え、おしりを上げる動作を身に付けるねらいがあります。
跳び箱が苦手、もしくは経験が浅い子はまずカエル乗りをひたすら練習してみましょう!
その場とび
カエル乗りができたら同じ段を跳び超してみます。
これも助走なしで、以下の動作を行います。
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カエル乗りでしっかりと靴の裏で乗れた段はおしりが十分に上がっている証拠なので、その場とびができる能力は確実に備わっています。
その場とびでは、
・手順の中でも難しめな体重移動の感覚を身に付ける
・成功体験が自信になり、跳び箱の奥に跳び越す感覚に慣れる
・飛ぶことに対する恐怖心の克服ができる
というねらいがあり、これができてしまえば飛ぶこと自体に抵抗はなくなるでしょう。
最初はお子様一人での実践は難しいかもしれないので、
跳び箱の隣に立ち、自分に近い方の脇に手を入れてあげて補助をしましょう。
1・2・3!のリズム
上記のカエル乗りとその場とびで飛ぶ感覚が身に付いたら、4段以上の段に助走をつけてチャレンジします。
跳び箱のコツをつかむもう一つのポイントはリズムです。
私が子どもに指導していたときは「1・2・3!」を素早くだよ!と、声掛けしていました。
どういう事かと言いますと、下記の1.2.3の動作を素早く行うという事です。
1.踏み切り 2.手をつく 3.跳ぶ(おしりを上げる) |
想像していただくとわかると思うのですが、例えば「1.踏み切り」で動作が止まってしまったらどうでしょうか?
せっかく助走でつけた勢いがなくなり、跳べるとは思えませんよね。
「2.手をつく」「3.跳ぶ」でも同じことが言えます。
なので、「1・2・3!」を素早くリズミカルに行うことは跳び箱成功の重要なカギとなります。
もし、この「1・2・3!」のリズムのどこかで止まってしまうようでしたら、
跳ばなくてもいいので踏み切り~手をつく~おしりを上げるまでの動作を繰り返し練習して、コツをつかむのが効果的です。
今すぐ実践可能!家庭でもできる跳び箱の練習方法
家に跳び箱があるというご家庭は少ないかと思います。
しかし、お子様のためであればご家庭でも一緒に練習したいですよね。
跳び箱のコツをつかむ補足として、これからご紹介する家庭でも実践できる練習方法を参考にしてみてください。
カエル跳びの姿勢
手と手を揃えて、足を広げてカエルの姿勢(跳び箱を飛ぶ姿勢)になります。
手を前につき、その後に広げたままの足を前に出します。
下の動画をご覧ください。
手→足→手→足・・・の順に出して前に進みましょう。(手と足が一緒にならないように)
動画では地面に丸を書いて行っていますが、室内でもできる運動なのでこのやり方にこだわらなくても大丈夫です。
開脚とびの形を覚えるだけでなく、前に進むと自然と肩を出るので体重移動の仕方も身に付きます。
踏み切り川とび
公園などで行える踏み切りの練習となる運動遊びです。
線を二本書いて川をつくり、助走をつけて跳び超します。
慣れてきたら下の動画のように川の前で足を揃えてから跳び越してみましょう。
先ほどコツで紹介した「1・2・3!」のリズムのうち、「1・2!」の動作が身に付きます。
馬跳び
家庭で親子のふれあいにも良い遊びです。
最初はお父さんやお母さんが床に丸まり、先ほどコツで紹介したその場とびと同じ動作で跳び越してみましょう。
慣れてきたらしゃがんだ高さ、立った高さなどで挑戦してみると良いです。
馬跳びも先ほどのカエル跳び動画の冒頭にありますので、短い時間ですがやり方はわかると思います。
良かったら参考にしてください。
家庭用の跳び箱で練習
より本格的に練習するなら、家庭用の跳び箱を購入するのがおすすめ!
家に跳び箱を置くことでより身近な存在になり、恐怖心という大きな壁を乗り越えることができます。
子どもは恐怖さえなければメキメキと上達します。
家に置くだけで苦手だった跳び箱が得意に変わり、運動好きな子に育つきっかけにもなるでしょう。
以下の記事でおすすめの家庭用跳び箱をご紹介しています。
試しに少し覗いてみませんか。
跳び箱のコツをつかみ楽しく実践しよう!
本記事では跳び箱成功のコツは以下の2つだとご紹介しました。
<跳び箱成功の2つのコツ> ・飛ぶ感覚を身に付け恐怖心を克服する ・「1・2・3!」のリズムの習得 |
手順さえ理解していれば、このコツを身に付けるだけで開脚とびの成功率はかなり高くなりますよ!
ご家庭でも実践できる練習方法も是非参考にしてみてください。
跳び箱は手順だけでもいくつもの動作があります。
これを習得することって、幼児の子どもにとってはとても大変なことです。
しかし、跳び箱の成功という試練を乗り越えた時の子どもの景色はとても明るくなるのではないでしょうか。
もし跳び箱ができるようになれば、楽しくなって何度も挑戦すると思いますし、それが自信にもつながります。
一度の成功体験がお子様をもっと成長させてくれるでしょう。
本記事がお子様の自信と跳び箱好きな子に育つきっかけになることを願います。
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